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保護者の悩み

推薦対策で何が育つ?書く・話す・考える力

執筆日:2026.10.30 執筆者:眞野 玲子(あおぞら作文教室 塾長)

推薦入試の準備をすると、合格のためだけでなく、どんな力が身につくのでしょうか。私は、自分の良さや将来を考え、自分の言葉で伝える力が残ると思っています。今回は、作文と面接の練習が、その先の学びにどうつながるのかをお話しします。



推薦対策で、受験の先に残る力は?

推薦入試の準備をすると、合格のためだけでなく、どんな力が身につくのでしょうか。私は、自分の良さや将来を考え、自分の言葉で伝える力が残ると思っています。今回は、作文と面接の練習が、その先の学びにどうつながるのかをお話しします。

この記事のもとになった動画です。

教室には、大学に入った生徒さんから報告をいただくこともあります。うれしいのは、大学の名前や偏差値だけではなく、自分が行きたい学部に進めたという話です。その土台には、早い段階で自分の進む方向を一度考えておいたことがあるんじゃないかな、と思うんですね。

まず、自分の良さと学校の方向を考える

志望動機を書くには、自分のいいところを見つけておく必要があります。それと同時に、学校がどんな生徒を求めているのか、自分はどんな方向に進みたいのかを考えます。

理系に進みたいのか、どんな大学を目指したいのか。学校が掲げている進路の方向と、自分の希望を合わせながら、作文や面接で伝えられるようにしていくんです。

国公立大学を目指す学校に入ったから、全員が国公立大学に行かなければいけない、という話ではありません。中学3年生の段階で、自分の将来を一度きちんと考えてあることが大きいと思っています。

作文は、自分の頭から言葉を出す練習

自分の考えをノートに書き出す子どもの後ろ姿

そもそも保護者様から「この子、作文が苦手で……」と聞いた場合でも、実際に書かせてみると、全く苦手でない場合もありますし、その逆もあります。小中学校で書いている、何かの鑑賞会の感想だったり、遠足の作文のようなものと、自分のやりたいことや意見を語る推薦入試でやる内容って、実は、物語を一冊書くのと、新聞記事を書くくらいの違いがあるんです。

ここを語るとまた長くなってしまうので、別の機会に述べることとします。

作文が苦手な人はダメ、と言っているわけでは全然ないんです。作文は、自分の中にあるものを外に出す練習です。私は、そこがやっぱり大事だと思います。

見本を見ることもありますし、AIが作ったものも、見本という意味では使えると思います。でも、自分の頭を使って、自分の中から言葉を出せるようにしておくところは必要なんですよね。

何のために勉強するのか、どういう方向へ進みたいのか。それを考え、自分の手で書き起こしておく。推薦入試で受かったかどうかにかかわらず、その経験はご本人の中に残ると思っています。

面接は、覚えたことを相手に伝える練習

面接も同じで、今度は話すことで言葉にする練習です。最初からすらすらできるわけではありません。志望動機なら、ある程度まとまった内容を覚えて、相手に向かって話せるようにしていきます。

覚えたことを思い出そうとすると、目線が上に行ってしまうことがあります。そこで、目線を動かさずに話す練習もします。手が動いてしまうときは、手を動かさずに伝えることも練習するんです。

頭の中で内容を思い出しながら、相手を見て、言葉にする。中学3年生で一度それをやっておくことには意味があると思います。

『人は見た目が9割』という本が大ベストセラーになりましたよね。弊社で面接指導を受ける生徒さんには、一番初めに、メラビアンの法則についてお伝えしています。

客観的に見たときに、自分がどのように見えるのか。今の流行の言葉で言えば、メタ認知です。そういったことをやるのにふさわしい年齢であり、自分を客観視することが、どういう自分になりたいかを深く思考できるきっかけになると考えています。

各学校の問題自体は難しすぎて、中学生に何を求めているんだろうと辟易することも多いのですが、ただ、取り組みとしては価値があります。かっこつけるわけではありませんが、心からお子様の人生に役立つと思うからこそ、力を入れて取り組んでいます。

書く練習と話す練習を並べると、こんな違いがあります。

練習言葉を出す方法
作文考えたことを書いて表す
面接考えたことを話して伝える

考える力の出発点は、人とのやり取り

ノートを前に言葉を交わす親子の後ろ姿

考える力の基礎は、人と人との間で、質問して答えることだと私は思っています。知識も大切ですが、その先にあるのは、ご本人が疑問を思いつく力なんですね。

「なんでこうなっているんだろう」「これでいいんだっけ」「これっておかしくない」。そういう気づきが、調べる力や、どう説明するかを考える力の大元になります。

推薦対策でも、資料を読み取ったり、テーマについて考えたり、学校が求めることに自分はどう応えるかを考えたりします。そのやり取りの中で、考える力が育っていくと思っています。

高校に入ってから、方向を変えてもいい

中学生のときに決めた進路を、変えちゃいけないわけではありません。高校に入って、ほかにすごく数学ができる子がいて、自分は意外と文系だったな、と気づくこともありますよね。

一つ方向を決めていたからこそ、「これじゃないな」と気づけることもあるんです。大学に行く場合も、別の道を選ぶ場合も、ご本人が納得して進めることが大切だと思います。

まとめ

推薦対策は、自分の良さと将来を考え、書いて、話して伝える経験です。合否だけで区切らず、そのとき身につけた考える力が、先々の学びや進路を選ぶ土台になると私は思っています。

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